つらい失恋の「記憶」を科学的に消去する医療ビジネスが横行する近未来において、1組のカップルがまたその門をくぐろうとする。
ちょっとした行き違いで恋人のケイト・ウィンスレットとケンカ中のジム・キャリーのもとに変な手紙が届く。その内容には、「彼女がアナタと別れたがっており、記憶を消去するプログラムにはいったため、彼女への今後のつきあいをご遠慮ねがいたい」と記されている。送ってきた手紙の送り主のもとをたずねたジム・キャリーは、失恋の痛みから少しでもラクになりたいという安易な動機から、乗りかかった舟の勢いで自らもそのプログラムをうけることに同意する。そしてその夜、施設内に入院したジム・キャリーはあたまに装置をつけられ、記憶の消去が開始される。夢の中で、ケイト・ウィンスレットとの出逢いを追体験するジム・キャリーは、しかし次第に彼女への思いがふたたびわき上がり、「記憶除去」にあらがい始める。
記憶除去をコンピューターまかせにしてビールをのんでいた担当官イライジャ・ウッドは、今回の依頼人ジム・キャリーがたびたび「除去エラー」をおこすことに手を焼く。しかし興味本位からその記憶をのぞきこむうちに、記憶の中のケイト・ウィンスレットに恋をしてしまうイライジャ・ウッドは、どうせならジム・キャリーの記憶をぬすんで彼女を横取りしてやろうと企てる。
しかしケイト・ウィンスレットをあきらめきれないジム・キャリーも、眠りながら無意識に記憶をまもろうと必死になる。1人の女性をめぐり、2人の男が「記憶」をうばいあう奇妙な闘いの幕あけである。クラブ系映像クリップを手がけてきたミシェル・ゴンドリー氏の映画作品第2段である。

ミシェル・ゴンドリー作品
お見事。