「青いパパイヤの香り ニューマスター版 [DVD]」のカスタマーレビュー
キャッチコピー:「記憶の中のアジア」
今となっては、どこにも存在しない“アジア”のお話です。
1950年代のサイゴン(ホーチミン)が主人公の少女期の舞台。
その後のベトナム戦争や共産化の前、となります。
どう考えても、その後の過酷な時代をベトナムで過ごした“人民”による作ではない。
フランスという外部からの視点を感じます。
しかし、現実離れした世界であるからこそ「記憶の中の…」という宣伝文句が馴染む。
ここでしか成立しえない美しいアジアが描かれます。
過去であり、既に存在していないからこそ描ける世界とでも言いましょうか。
映像の美しさは、ずば抜けています。
どこを切り取っても、優れた1枚の写真になる。
何度観ても新しい発見があります。
記憶の中のアジア。
しかも、現実には近づくことはできない世界。
それをここまで描き切った度胸には、圧倒されます。
必見です。
匂いたつ野菜炒め
21人中、13人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
村上春樹『ノルウェイの森』の映像化ということで
昨今ちょっとだけ話題のトラン・アン・ユン。
とにかく空気感、温度というものを伝えるのが上手です。
ベトナムの色鮮やかな太陽や花々が本当に美しい。
接写が多く、登場人物の睫や汗や指の指紋、或いは蟻や蛙の皮膚や手足、
野菜炒めの油、煙、匂い。まさに五十嵐大介の描く漫画世界のようで、
それはつまり言葉の外側の世界です。
本来、漫画や映画が言葉を越えた世界にあるのは当然なはずなのですが
どうも言葉(物語)に還元できるような作品ばかりの昨今、
こういう作品はやはり貴重でしょう。
一見不調和なエリック・サティの音楽も、
ベトナムの穏やかな楽園らしさを強調していて心地良く思えてくる。
登場人物の女の子もすごく可愛いです。
ああ、ベトナム料理屋で野菜炒めが食べたい!
過大評価されてると思います
2人中、0人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
人物たちがいたわりあって生きる姿は美しく、どちらかといえば好きな映画ですが、ベトナムが舞台のエキゾチック風味だということで過大評価されてると思います。ワーッと女が泣き崩れると左手薬指の指輪がアップになり、次のシーンはテーブルの上にその指輪。あるいは、髪を洗う女のエロチズム。もはやTVドラマでも避けるような古びた演出があちこちで見られました。また、社会性は皆無です。
静かな映画
7人中、1人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
セリフがあまりなく、静かな映画でした。けど、バックに流れる音楽はなぜかホラーチックな感じでした。
家の中で全てが始まり、終わる、そんな感じの映画です。
話がなかなか進まないのでやきもきしながら見ちゃいました。
最後は急に終わった感が。。。 いったい何を伝えたかったのか? 恋愛モノなのか?
インテリアや雑貨が好きな私にとっては、そういう視点で見ていると楽しめる映画でした。色鮮やかなインテリアが素敵。
。。。映画の感想じゃないですね。 うーん、眠いときに見ちゃうと眠っちゃう映画です、はい。
東洋の自然と映像美
6人中、6人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
静かな作品で言葉も少ない。
その分、ピアノなどの音が全体に響く。
下働きのムイという少女の大人になっていく姿を
とおしてアジアの静かな感性がやさしく美しく響く。
じっと耐える姿はリンとして美しく
その中から幸せを感じていくことを通して、
アジア的な情緒が感じられる。
また、ベトナムの家の造りや食事が
自然の中に一体化しているのが、
東洋の作品を感じさせる。
好き嫌いはあると思うが
西洋の起承転結のはっきりした作品とは
一味違う映像美だと思う。