羊たちの沈黙〈特別編〉

テッド・タリー
20世紀フォックス・ホーム・エンターテイメント・ジャパン
(2005-07-07)
EAN:4988142298720
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「羊たちの沈黙〈特別編〉」のカスタマーレビュー

プロファイラーモノの頂点でもあり原点でもある。
 犯罪物は好きでも猟奇殺人がテーマとあって劇場にはよう行けなかった。しかし本作は異例のアカデミー賞受賞作でもある。大抵アカデミー賞狙いは年末ぐらいにアメリカで公開されるがこれはアカデミー賞の前年の夏公開であること。そしてテーマが猟奇殺人を扱っていることなど。
 オープニングのシーンからこの作りは、ただの猟奇殺人ものではないと思わせた。クラリスがセリフもなく黙々とトレーニングコースを走って障害をこなしていくところである。スタントなし。そして射撃練習のシーン。わずか数秒とは言え発砲シーンでは目を閉じてない。「リーサル・ウェポン」のメル・ギブソンは引き金をガク引きしていたり目を閉じていたりとガンマニアでは話題になった。
 現場へ向かうシーンでも上司と話している最中に車がトンネンルに入っていくのも暗示的。いよいよ犯人との対決でもまずコートを脱いでシャベルをドアに立てかけるところも、S&W M10で5連射してもすぐ弾込めをするシーンもとてもリアルな出来だ。放たれた銃弾によって開けられた窓には横たわる小さな星条旗。深読みすればきりがないほど。
史上最も出演時間が短いアカデミー主演男優賞。
2人中、0人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
見終わったあとに想像力を働かせることが出来る傑作。そして何から何まで知りたくなる傑作。観たあとに原作を読んでも映画、原作共に素晴らしさが増すという傑作。という意味でフィリップ・K・ディック原作(「アンドロイドは電気羊の夢を見るか」)と「ブレードランナー」の関係に近い。

そして「ブレラン」を超えるのは主演ジョディー・フォスターの目の演技!目がすごいです、この作品のフォスター。もちろんアンソニー・ホプキンスの異様な余裕をかましている演技!ホプキンス、この映画の総出演時間はたったの12分ちょっと。それでオスカー。史上最短の出演時間でのオスカーとなった。

加えれば傑作「ストップ・メイキング・センス」で音楽映像作品の根源を揺るがしたジョナサン・デミ。「ストップ‾」では恐ろしく色見の少ない照明でドキュメンタリー性を印象付けたが、この作品も照明が暗い。だからこそデリケートな陰影が心臓に悪い効果をもたらした。アカデミー史上最も照明の暗い作品でもあるだろう。

そこここで流れるグレン・グールドの演奏によるバッハ「ゴルドベルグ・ヴァリエーション」はしかも初演ではなくグールドの死の間際に再演された「最終ヴァージョン」である。これを選ぶデミの音楽センスには目だけでなく耳まで見張るしかない。

続編の「ハニバル」では奇しくも「ブレラン」のリドリー・スコットが監督。ひどく評判は悪い。でもよく観てください。「ブレラン」のあの青色に照らされたイタリアの街の美しさ!かくして「ブレラン」以降20年の奇跡が連綿として目の当たりに出来るシリーズの第一作、という締め、はどうよ?

レクター博士
3人中、1人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
完璧な人物像で描かれたレクター博士だけど、あまりに完璧すぎて逆に不自然だと思った。
脱走する時に何年も独房にいた人間が二人の
警官を殺し一人は吊るし上げ、どこから持ってきたのやらわからない仮面をかぶり、変装し搬送中にも殺人を犯す・・・・・。
見た感じけっこうな年齢に達してそうなのにこんな体力あるわけない。
サイコスリラーの金字塔
6人中、4人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
高い知性とそれに裏打ちされた柔らかい物腰というヴェールに覆い隠された、制御できない、生まれもっての性とでもいうべき獣性を秘めたハンニバル・レクター博士という強烈なキャラクターを生み出した90年代初頭を代表する大傑作。アカデミー主演男優賞も納得のアンソニー・ホプキンスの怪演。若きジョデイ・フォスターにも注目。

 長く重苦しい沈黙による静寂が突然襲いかかってくるような、張り詰めた緊迫感が全編覆っている。真の恐怖は、絶叫よりもむしろ沈黙のほうにこそあることを世に知らしめ、サイコスリラーを映画の一大ジャンルに仕立て上げ、数多くのフォロワーを輩出する等、決定的な影響を与えたその功績は計り知れない。ツイン・ピークスと並び称される、エポック・メイキングな作品。今見ても震えます。

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