「in the Mood for Love ~花様年華 [DVD]」のカスタマーレビュー
ハイレベル
2人中、2人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
説明を刈り込んで刈り込んで、苦い大人の酒の如く。
ストイックでスタイリッシュ。
これを観たら「恋する惑星」は甘いキャンディーに思える。
歳を重ね、わびさびを知ったら、きっとこの映画は甘い酒になるだろう。
見る人それぞれにストーリーがあるかも
2人中、2人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
この映画は、初めて2回映画館に足を運んだ作品である。
きっかけは電車の中吊りで、マギー チャンの脚線美もさることながら、トニー レオンの甘えるような、すがるような、なんともいえない横顔と背中に一目ぼれしてしまったためである。
一度目は、ストーリーが「浅過ぎ」て、実は理解し切れなかった。でも、悪い意味での浅さではなく、ストーリーを咀嚼し反芻することにより、より深い物語になるのだろう、と思い、もう一度映画館で見ることにしたのだ。
実際その通りで、「なぜあれほどまでにもどかしかったのか」というイライラ感は、「実は互いに愛おしさが強すぎて、逆に一歩先に進めないのではないか」という考え方に変わった。だからこそ、互いのパートナーの不倫と対比されるのだろう。或いは、表裏一体なのかもしれない。
そんな中で一番好きなシーンは、雨の後、別れの「練習」をするところである。マギーが涙を流して、初めて甘えるところだが、諭しているトニーも実は甘えているようで、唯一、二人の気持ちが重なった夜なのではないか。
物語のラスト、トニーがアンコールワットの遺跡の柱に開いた穴に囁いた言葉は、見た人それぞれの経験や、その時の心の状態によって異なるのだろうな、と思う。
それにしても、パンフレットに使われているシーンですら、本篇ではカットされているのは、若干「なんだかな〜」感が否めなかった。
全篇を貫く、えもいわれぬ官能美
2人中、1人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
映像の美しさは息を呑むばかり、繰り返される「夢二のテーマ」とのマッチングも絶妙である。
原題にも英題にも、この映画の意図するところがうまく言葉に置き換えられていて、「恋する惑星」「天使の涙」の奔放さとは、一味違う家衛監督作品の完成度の高さに驚かされる。
香港離れが進む当時の華僑たちの状況描写なども、作品にさりげなく厚味を持たせている。
さしたる濡れ場もないのに、マギー・チャンのあの官能美は凄い。久々に心を乱される作品に出会った。
王家衛、恐るべし。
美しく甘い雰囲気に酔いしれる
1人中、1人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
雑誌で紹介されていて気になって銀座の映画館でそく鑑賞。
その後もう一度見たいと思ってDVDを購入。
この官能的でストイック、切なくけだるい大人の恋愛の世界に
酔いしれた。
お互い家庭を持つ立場なので距離を保ちながらも惹かれ合い、
心の空いた隙間に相手の存在が埋まってゆく。
もともと赤と貴重としたボタン柄や、チャイナ調の柄が好きだった
こともあるが、暗く赤っぽい全体の画面感とレトロなチャイナの柄も
美しく、この切なく懐かしいような空気感を醸し出していた。
画面にはあまり奥行き感を感じなかったが、
ウォン・カーウァイ監督はあえて切り取った画面感を演出
したのだと思う。
ちなみに知り合いの香港人がこの映画を見て、
「そうそう、あの60年代頃は、(自分の)おばあちゃんが
ああいう襟の高いチャイナ服来ていて、日本の家電製品も
確かにあった、あった」
と懐かしがっていた。(ちなみに彼は40代前半)
英語タイトルのように、「ムード」に浸れる作品だ。
大人の恋なのか
3人中、2人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
作中の登場人物よりも明らかに年上の自分をして大人と言わせる。トニー・レオンもマギー・チャンもあまりにも格好良い。
お互いの配偶者どうしが不倫の関係にあるという設定には無理があると思われるし、ストイックな恋愛というのが現実に成立するのかという疑問もあるが、映像の美しさ(60年代のファッションが決まり過ぎ)には脱帽です。
音楽もお洒落ですが、繰り返しがややクドイ気もします。