あれは3rdアルバム「Deep Forest」のツアー時だったろうか、DAIは「ラブ&ピース」をテーマに掲げてライブを行っていた。その行動の背景にはあの「9・11テロ」があるが、その時は正直メッセージ先行の感が否めなかった。しかし彼らは、前作に収録した「科学の夜」で「平和」という困難なテーマに肉薄し、このアルバムで、ついにLove&Peace思想を自らの音楽に昇華させるのである。
当時の世界情勢を反映させ、彼らは「夜鷹の夢」で「空爆」を歌詞にするが、こういったメッセージ色の強い作品作りは日本のポップス界ではDAIをおいて他にほとんどなかった。そして、アルバムタイトル曲「Need your love」は、個人的に「DAIの裏・最高傑作曲」と確信するナンバー。戦争を繰り返す世界に対する諦念と、楽観的な希望とを同居させた歌詞。そして、サビで駆け上がるメロディを歌い上げる伴都美子の歌声の崇高ともいえる美しさはどうだろう。これほどの高みに達した日本のポップミュージックを、僕は他に知らない。
それ以外の曲も「愛」というテーマがそこはかとなく漂っており、全体として博愛主義的なヴァイブが感じられる、真摯で温かな作品となった。この精神性の高さは、他のいわゆる「Jポップ」と比べても稀有な存在に違いないと思う。
このコンセプチュアルな佳作を最後に、DAIは幾多の音楽ファンに惜しまれながら解散をした。「解散するには惜しすぎるグループ」と考える人はあまりにも多く、この作品はそんな想いを倍加させた。そんなファンの想いが報われるまでに、まさかの再結成をする2008年までの3年間を要することとなった。

「愛と平和」に迫ったスピリチュアルな音楽作品
好みが分かれそう
どうしたDAI!