「DIRECTORS LABEL スパイク・ジョーンズ BEST SELECTION」のカスタマーレビュー
クリストファー・オーケンの踊り
3人中、2人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
2004年リリース。DIRECTORS LABELシリーズの第1作目として発売された。今や『マルコヴィッチの穴』や『アダプテーション』でアカデミー賞ですら手が届きそうなスパイク・ジョーンズの始まりがここに集められている。
観ていてひねりの効いた演出に感心してしまうものばかりだ。僕が得に好きなのは、ファットボーイ・スリムの『Weapon Of Choice』でスゴイ踊りを披露しているクリストファー・オーケン。絶対ホテル・ヴェルサーチで撮影していると思われるノートリアスB.I.G.の『Sky's The Limit』。そして、ケミカル・ブラザースの『Electrobank』。でもそれ以外も見逃せないものばかりだ。
なお、ブックレットの表紙の写真は桃井かおりに見えますが実はビョークです。ご注意。
90年代プロモーションビデオ作家達はMTVの歴史のヌーベルバーグだった
6人中、4人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
私は90年代を通して洋楽のプロモーションビデオをコレクションし続けてきたのですが、確かに90年代の半ばに映像作家の新旧交代があったようです。ゴドレ&クリームやJ.B.モンディーノ、S.バロンらが80年代を代表するクリエイターであるなら、M.ゴンドリー(ビョークの“Human Behavior”の衝撃は忘れられません)やジャミロクワイの“Virtual Insanity”を撮ったJ.グレイザーが活躍し始めて90年代的ミュージックビデオが完成したものと思われます。前時代以上にアーティストの創造の一部分として参画している姿勢が強い映像作家達の登場と言うことになります。
そしてこのS.ジョーンズです。彼の名を知ったのはやはり『マルコビッチの穴』でしたが、その後から「ああ、あの作品もこの作品も彼が監督していたんだ」と再発見しました。名作は多いですが私の一番のお気に入りはケミカルブラザースの“Elektrobank”です。90年代最先鋭アーテイストの楽曲が新体操アスリートの肉体表現にこれ程マッチしているという驚き。実演者とコーチと監督の精神的紐帯がひしひしと感じられる温もりある作り。そして何と言っても元妻ソフィア・コッポラが実演する肉体の躍動感。当時猫も杓子もCGで糊塗した人工的画面をPVで展開していた中にあって、「やっばり根源はここなんだよ」と感嘆したのを覚えています。
現在の映画界は90年代PV界の才能を投入していますが余り成功しているとは言えません。PVと長編映画では別個の才能が必要なのだなんてよく言われますがそうではないと思うのです。それは監督のコントロールが効くか効かないかという、組織の規模と圧力の問題なのではないでしょうか。長編映画は作家性を殺され妥協を余儀なくされる恐ろしい世界なのです。S.ジョーンズも近作の噂を聞きませんが、元妻の様にミニシアター系の佳作を撮ると良いのでは。もしくはもはや退潮気味のPV界に再び息を吹き込んで欲しいです。
なんかすごい。
6人中、3人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
正直、自分がこの作品を評価できるほどの判断力や批評力があるかわからないが、いい作品だと思う。ノリで買ってしまった。もともとファットボーイズスリムが好きで知ったんだけど、スパイク・ジョーンズについてはさっぱりだったし。でも、感じたことはアメリカ人らしいなと思った。すんげ〜自由で自分の表現したいものをそのまま表現してる。今だと作品にどれだけ金をかけたとか、いい役者さんをつかってるとか、そんな理由で注目されたりするじゃない。もちろんそういうことも重要だけで、特筆すべきは、その作品の内容でしょって俺は思う。だから自分の表現したものをそのまま表現してる彼の作品にはすごく共感できる。
低予算での天才
6人中、5人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
学生など低予算での映像制作を志すものなら、スパイクジョーンズの頭の働かせ方を踏襲してから撮影に取り組むべきである。
スロー、逆再生、200パーセント撮影→100パーセントスロー、古きよき時代の変装メイク、ゲリラ、ショートドラマ調、ミュージカル調、などなどテクニックとアイデアの宝庫である。これから映像を始めようと思っている人間やスパイクジョーンズのハリウッドにもたらした新しい可能性を認識するためには、教科書のような存在のMV集である。
やっぱりいいよ
4人中、3人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
アーティストでなくビデオ監督にスポットをあてた稀有なPV集、ディレクターズレーベルの記念すべき第一弾。
やはり何と言っても「weapon of choice」でのクリストファー・オーケンのダンスですね。笑
真面目なツラして黙々と、かつ華麗に踊る姿は何回見ても面白いです。
「electrobank」「drop」そしてスパイクといえばコレ!の「it's oh so quiet」と、
スパイク・ジョーンズはダンスものが強いのかな?
収録されている曲は極めてポップです。トンでもアイディア満載のミシェル、カリスマ性全開のクリスと比べると
ややインパクトに欠けるのは仕方ないところかもしれません。じっくり何回も凝視するような
作りではありませんが、その分飽きが来ないためダラダラ流すVGMとしては最適です。
この辺は、このシリーズに何を求めるのかで評価の分かれるところでしょう。