生きる目的が「楽しく豊かに」ではないことをしみじみ思わされました。
貧困、劣悪な環境、障害者のハンディ、日々の労苦、若くして人生の悪条件を背負わされたギルバートは淡々とその重圧に耐えています。そして出来得る限り全てのニーズに応えています。(それが人妻の浮気相手としてでも・・・)
思考を放棄していたギルバートに転機が訪れたとき、やっと自分自身の要求を第一にすることができます。彼の感性は動き始め、人生を見つめ始めます。密着していた家族とも真の意味で心を通わせ、改めて家族との係わりとは何か自身に問います。
「不都合」も様々な「恥」も乗り越えて、ギルバートが突破口となって家族一人一人は自立へと踏み出していきます。
葛藤と向き合うときに人は己を見出し、品性を磨くことができます。
それは知的なハンデを持った弟アーニーも同じ事で、彼の内側から出る無垢な心は周囲の人々を癒していきます。(デカプリオの演技は特筆すべきと思います。)
いろんな見方ができるでしょう。ギルバートはACだとか、母親の過食症の原因が何かとか。
しかし登場人物の心の動きは「普遍的な人間性」に基づくものであって、互いに思いやる心に
涙せずにはいられません。
永遠の青春と苦悩を描いた「エデンの東」、ついに超える映画が出たかなと還暦おばさんは思います。

星10個あげたい