自らを「世界市民」と標榜したチャップリンが、その名の通り国境や言葉を越える笑いを産み出したのに対して、その国に生まれ育ったからこそ理解できる、その国ならではの笑いがあると思う。
『男はつらいよ』シリーズとは、まさに日本のそれである。この笑いの感覚は、おそらく日本人でなければ心の底から理解することはできまい。
また、笑いが悲哀から生まれるものであるなら、その悲哀についても同様のことが言える。悲しくて哀しくて、泣きながら笑う。そんな日本人に特有の可笑しみが、この作品には詰まっている。
最後に、陳腐な表現にはなるが、どうしても言いたい。
寅さんよ、永遠に。


世界にチャップリンあり、日本に寅さんあり。