ウィスパーヴォイスというと過剰にロリータ性を強調したり、性的な連想を誘発するものが多いのですが、
彼女の声はそんなわざとらしさを感じさせないので、描いている世界に多少の変化球的な癖はあるものの
実は性別・世代を問わずリスナーに受け入れられやすいものだと思います。
それは一音一音に気を配り、楽曲の雰囲気を壊さないことを前提にした発声からきているものなのでは。
作曲の技巧もあくまで情感とリンクした適材適所な使い方をされているところも嫌味がありません。
音楽的な多彩さや深みではメジャー2作目に軍配が上がると思いますが、
比類なきポップセンスを見せつけたシングル曲のAn Apple A Day、自力でソフトロックを構築した3曲目など
全体をアコースティックなポップアルバムにまとめながらも、引き出しの多さを感じさせる作編曲のセンスは聴き所です。
唯一松本隆が詞を提供した曲は完成度は高いのですが、どこかよそゆきの感じもする。
やはり彼女のユニークな視点が多々出ている自作詞の曲の方が何度も聴きたくなります。
最後のAn Apple A Day英語バージョン はボーナストラック的にとらえるといいと思います。

エヴァーグリーン・メロディ
穏やかな攻撃