「MBAが会社を滅ぼす マネジャーの正しい育て方」のカスタマーレビュー
第15章にエッセンスが凝縮されている
一読して、久々に胸がスーッとしました。
ミンツバーグのメッセージは、
第15章「本物のマネジメントのスクールをつくる」
ここに凝縮されています。
わけてもインパクトのあるのは、
研究者向けのメッセージ(509-510頁)ながら、
「学界でベスト」を目指さず自分自身のベストを尽くせ。
事実を直視せよ。
本当に言いたいことがあるときだけ発表せよ。
自分自身でも驚くようなことをせよ。
研究に情熱がないなら退場せよ。
これらはそのまま実務(ビジネス)でも適用できます。
「アカデミズムの人間の島国根性」(K・ワイクから、511頁)
この表現も強烈で、スカッとしました。
もっとも気に入った引用は、
故・ゴシャール教授のコメントです。
要約すると・・・
草稿には豊かで大胆な推理があった。しかし、
引用、定義、厳密性のせいで、
その完成論文は、学者っぽく見えるけれども、
記述、洞察、推理が押し出されてしまって、
上っ面をなでるだけにとどまっている(504-505頁)。
アカデミズムの何たるかが、
このコメントから痛々しいほど伝わってきます。
MBA至上主義に反論!!
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今のうちの会社、MBAの執行役員・管理職が幅を利かせています。そして、外国で暮らしてみたいというほうが主目的でMBAを取ってくる一般社員がたくさんいます。ある意味贅沢なのかもしれないけど、そんな環境でもあるので、MBAは役立つのか?と疑問に思っていたらこの本を発見。タイトル買いしました。
MBAの座学で得る知識はもちろん役立つものであり勉強すべきなんですよね。でも、マネージメントの知識は座学で学んでないみたいです。それなのに、バーチャルな世界でのケーススタディーをしてマネージメントが出来る気分になってしまう弊害が大きいと著者は言っています。確かに。MBA取得者は、ヒーロー型マネージャ(裸の王様型??)や、分析型マネージャ(机上の空論型??)になりやすいと指摘しています。確かに。。そして、MBA取得者は、一人のスーパーマン(MBAを取った自分)がすべてを決めることが善で、部下は"人"ではなくて"ただの人的リソース"と見る傾向にあるそうです。確かに。。。さらに・・・結局MBAの称号だけで転職市場に飛び出し、流浪の民となり、流れ着くところがマーケティングセクションかコンサルティング会社だそうです。確かに。。。。。
・・・というように、妙に納得してしまっています。MBAの知識はとても重要だけど、生かし方を間違えるとマズイってことが良くわかります。まだ半分しか読んでないけど、中間報告。読み終わったらまた書きますね。とりあえず、オススメ!!
タイトル負け
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MBAは理論偏重で実際に役に立つマネージャーを育てていない、と愚痴っている人はたくさんいるが、現場の先生が書いているのでさぞかし刺激的な内容なのだろうと思って手に取った。内容は期待外れで、感情的な批判と本当に当たり前のことしか書いていない。長い割に(しかも高い)。しかしもしかすると、MBA信仰がアメリカでは根強いので、こんな当たり前のことから書かないと読者に伝わらないのかもしれない。
マネジメントというのは、アート、サイエンス、クラフトの融合だが、MBAではサイエンスしか教えていない、と。ほんとはアート(感覚的なもの)とかクラフト(現場経験)とかを教えないとあかん、と説くが、実際には筆者の述べる代替手段もあんまりぴんとこなかった。一部の箇所で数字を使っていかにMBAホルダーが経営者としてあてにならなか論評しているがこれもびしっとして感じではない。マクナマラの話が多くてしつこい。
本書より、「マネジメント」「経営」っていったい何?っていうことを根本から考えている『経営理論 - 偽りの系譜』とかの方がよほどおもしろい。
納得の内容だが、分量と解決策が問題
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ハーバード・ビジネススクールを中心に、MBAをこれでもかというほど徹底的に批判しています。具体的な根拠を数多くあげ、完膚なきまでといった印象ですが、一般的な読者にとっては、そこまで詳細に批判しなくとも著者の主張は十分につたわるかと。
また、ひとつの解決策として提案されているIMPMに関しては評価できる知識がないため、星3つです。
現役マネージャには「省察の場」としてのスクールが必要である
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刺激的な邦題がかえって誤解を与えているかもしれないが、本書はマネジメントスクールのあり方、受講生の取組み方、受講生を送り出す企業の考え方、に関して多くの示唆を与える良書である。評者もマネジメントスクールに通っている立場だが、本書を読むことで現状のマネジメントスクールの長所・短所が立体的に見えてきた。
「マネジメントスクールの対象は現役マネージャに限定すべきである」「教室ではマネージャの経験を活用すべきである」「優れた理論はマネージャが自分の経験を理解するのに役立つ」「理論に照らして経験をじっくり振り返ることが学習の中核をなす」「これらを経験に基づく省察のプロセスに織り込むべきである」というメッセージが本書の中核を成していると思う。実際、現役マネージャは日々の業務(および家族のこと)で忙殺されており、新しい視点で振り返る(省察する)余裕はなかなかない。
しかしながら、マネジメントスクールの教室に一歩踏み込むと、日常の呪縛から開放され、自分自身のマネジメントを振り返ることができる。私の経験では、実務家の講義よりアカデミア(理論家)の講義のほうが、振り返りのヒントが得られることが多い。この理論に触発された省察プロセスこそが、MBA的なアナリシスのテクニックを学ぶことより重要なのは明らかであろう。そして、この省察はマネージャが現場に戻ったときにマネジメントのシンセシス(アナリシスではない!)を生み出す。
著者らが設計したマネジメントスクールであるIMPM(国際マネジメント実務修士課程)は、まさに上記のメッセージを具現化したスクールであり、実際に参加効果も大きそうだと推察できる。
IMPMには、神戸大学、一橋大学、北陸先端科学技術大学院大学のマネジメントスクールのキーマンがモジュールディレクタとして参加しているとのこと。ミンツバーグ先生のメッセージが日本のマネジメント教育にも何らかの形で反映されることを期待したい。