「ぺるそな」のカスタマーレビュー
one of themではない人々のポートレート写真集
3人中、0人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
浅草寺境内の朱塗りの壁の前で撮られたモノクロのポートレート。収められているのは、マスプロダクトではない、時代なんかと全くリンクしていない人々だ。つまりone of themではない。1人1人が規格品から大きくはみ出している。
同一人物を10年以上の時を隔てて撮影した写真もあるが、まるで別人の様。同じ人とて常に同じ人とは限らないのだ。
キャプションがまた面白い。姿、かっこうを見ただけではキャプションに書かれたような人物だなんて想像もできない。
背景が無地のポートレートにキャプションという構成は、ユニクロの広告を一瞬思い浮かべる。2つの写真は似て非なるもの。その差異とは一体何なのだろうか?
ほんとうは……
1人中、0人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
「いったいいつの時代の人を写したんだ?」
というのが最初の感想でした。
でも、顔を見てると、
似ている人がいる。
よくよくキャプションを読むと、
同一人物が、
時を距てて写真に写っているではないですか!
ほんとに濃い人たちばかり。
でも、いちばん濃いのは、
写真一枚一枚につけられた
キャプションだったりします。
なんの説明にもならない短い文章は、
夜中にひとりで読んで
大笑いできるエンターテインメント。
そして、いちばん濃い人は、
やっぱり鬼海弘雄だったりします。
普及版でなく、ほんとうは親本が
ほしかった。
濃い人々
5人中、4人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
とにかく文句なしの濃密な肖像写真集だ。土門拳賞と日本写真協会年度賞をとった『PERSONA』の、これは普及版であるが、縮刷・簡易製本といったよくある普及版と違い、本書は新たな写真49点およびエッセイを加えた超お買得版である。
登場する人物は浅草界隈の無名の人々であるが、みなじつにもって“濃い”方々ばかりで、私などはじかに会ったら腰が引けてしまいそうだ。いわゆる「ふつうではない」そのような人たちの、切れ味鋭い肖像写真をものするには、当然ながらカメラマンとの間に強い信頼関係がまず成立しなければならないだろう。
写される側は「気を許して」という段階を越えて、好きなようにのびのびと自分を演じているように思う。「本当の自分」「素の自分」「自然体」などというありもしない幻想に甘んじることなく、「そうありたい自分」を心ゆくまでびしりと決めているようだ。写真の圧倒されるような強さはそこからきているのではないか。
製版や製本・装丁など、本としての出来も秀逸。