贖罪 (ミステリ・フロンティア)

湊 かなえ
東京創元社 [単行本]
(2009-06-11)
EAN:9784488017569
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「贖罪 (ミステリ・フロンティア)」のカスタマーレビュー

ミステリーとしてはイマイチ
美少女殺害事件に関わった少女たちが、とある人物より投げつけられるキツイ言葉により、その後の運命を大きく変えられる話です。
そして話が進むにつれ、事件の詳細が明らかになります。

キツイ言葉を投げつける人物の激情が非常に生々しく描かれています。
そして少女達1人1人の「その後の人生」は、事件がいかに彼女たちの中に巣食っているかが鮮明に描かれていると思いました。
また、文体自体は非常に読みやすいですし、話の流れもつかみやすいと思います。

ただ、最後の章の締まりが悪いように思いました。
そしてミステリーとしては、ラスト近くで思いもよらない謎が明らかになるのはいいのですが、その大分前に事件のあらましは見えてくるため、サプライズはやや減ったように思います。
もう少しひねりが欲しかった。期待している著者だけに残念。
「告白」「少女」に続く著者の最新作は、前2作と同様の手法、独白の連続で一つの物語を構成していくというスタイルです。湊かなえスタイルと呼んでもいいこの形、3冊連続となると飽きが来そうなものですが、しっかりと最後まで謎を抱えたままエンディングにもっていく筆力はさすが。細かな説明もきちんと独白の中に違和感なく入れ込み構成しているプロット力に驚きます。
とはいえ、小出しにしていたキーが揃ってくると当然予測が産まれます。そしてその予測の範囲内でのエンドで終わってしまったのが残念。もう少しひねりが欲しかった。また、ちょっとフェアじゃない要素もあったのも残念。
ちなみに装丁はとっても素敵な画です。
魅力的な一人称だが
1人中、1人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
前作が酷く、この作家の質はどうなのだろうと懐疑的だったが、『贖罪』は最後まで読ませる引力を持っていたし、ある種の爽快感を伴う力強い一人称、台詞は面白い。意思、情念のようなものがたっぷりと塗り込められた文が魅力。

その点においては5人目の章がまったくもってクオリティが低く、残念。蛇足とは思わないが、魅力が一気に削がれた。
ミステリとしてもいただけない。
今のところは
場所は学校のプール、殺されるのは幼い女の子、復讐と贖罪を求める母親……と「告白」にかなり似通った設定でした。話の進め方は関わった者一人ずつの告白が積み重ねられていくというやり方で、どれも風変わりで、どこから空恐ろしく、ぐいぐい引き込まれました。ただ、「告白」と比べてしまうと、あの違和感を感じつつの迫ってくるようなリアリティや、ややヒステリックなユーモアの感覚などがなく、ちょっと物足りなさはありました。最後のまとめも、納得できるように書かれていても、ちょっと足りないなあという感が。ただ、ダメではないです。充分に面白くはあります。このまま同じような作品ばかりだとさすがに飽きると思いますが、今のところ、これはこれで満足はできました。
ドロドロしているだけで、うんざりする。
2人中、1人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
この作者のストーリーに共通している事は、話が終始一貫して、「ドロドロしている」こと。

「告白」と「少女」はそのドロドロの中にも、
わかりやすい『リアルな感情表現』や、読者を夢中にさせる『衝撃の展開』があるから
サラサラと読めて、満足感もあった。

が、この「贖罪」のように、
『リアルな感情表現』、『衝撃の展開』の両方が無くなってしまっては、
もはや『ただドロドロしているだけ』である。
それでも、湊かなえさんの本だから、と期待して前半は夢中でいっきに読んだ。
しかし、予想通りの退屈な展開と、うんざりするようなドロドロした雰囲気がひたすら続いて・・・疲れる。
やはり、「告白」のように、常に展開し続ける要素がないと、
読者の中には、「不快感」だけが残ってしまう。

これはオススメできない。
この作者の本を読もう、と思う方は、告白か少女を読むべきです。

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