「マイクロソフトでは出会えなかった天職 僕はこうして社会起業家になった」のカスタマーレビュー
心を奮いたたせる
本の中程に筆者と子供たちの写真が掲載されています。
そこに写っているのは貧困で苦しむ子供たちの陰惨な様子ではなく、
筆者の活動により教育機会を得ることのできた
瑞々しく自信に満ち溢れた子供たちの笑顔でした。
この笑顔のために筆者は自分の全人生を捧げています。
マイクロソフトを辞して今日の成功に至るまでの道のりは
けして安易なものでなく、失ったものも数多かったようです。
ただ、それを上回るだけの満足感を得ていると筆者は言い切ります。
その情熱、行動力、純粋な心には感銘を受けました。
また、筆者の企業人としてのセンスが伝わってきます。
NPOの活動が見事に軌道に乗ったのは、
筆者の経営(運営?)理念が一貫していたことや
これまでにない基金集めの方法といったビジネスモデルの創造などなど、
多くの要因の積み重ねによる必然の結果と思えました。
「数字を頭にたたきこむ」「骨を与えられた犬のように一心不乱に集中する」
といった仕事や生き方のヒントになる言葉も多数。
自己啓発、というか心を奮いたたせてくれる
勢いのある一冊でした。
余談だが、ジョンウッドのお父さんがいい味を出していた
ジョンウッドがおこなったことはすばらしい。
それが社会的にものすごく価値のあることであることでかつ、それが永続的に続く(可能性の高い)しくみを作ったことがすごい。
マイクロソフトで働いていた彼が、そこでは自分の代わりはすぐに見つかるが、ネパールの子供に本を届けるなんて自分しかしないはず、という「自分の存在とは何ぞや」という思いや、「生まれた場所が違うと言うだけで、こんなにも格差があっていいのか」という思いから彼の行動は始まる。
誰でもそういう風に感じることはあると思うが、それを大胆な行動に移すというのが、彼が一般の人と違うところだ。
「大きなことをやれ」というマイクロソフトで学んだ思想が彼の行動哲学になっていると思われ、他にも「マイクロソフトで学んだうんぬん・・・」という話が出てくるが、彼の成功の要因は、彼の持っている理想像だけでなく、彼がビジネスの世界で鍛えられていたということも大きいだろう。他の理念だけの社会起業家との違いはそこではないかと思う。
この本を読むことで、社会人であれば、自分も彼のように、熱く仕事に取り組めているのかというのは必ず自問自答することであろう。
読み物としても普通に面白く、個人的には、彼と彼の父親との手紙のやり取りにほろっときた。
彼は新しい世界に飛び出す代償として、順風満帆な仕事や恋人を失ったが、(もちろん、単純に比較はできないが)それ以上に得たものは大きいと思う。
明日から頑張ろう、と思える本である。オススメ。
身近なところから初めてみる
勉強したくてもできる環境がない子供たちに本の贈与ができる仕組みをつくった著者の行動力には感心しました。自分でもできることから協力できることを進んでやってみようと思います。
社会企業家に求められる能力とは?
4人中、3人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
マイクロソフトの若き重役だった著者がネパールを訪れたことをきっかけに
同社を辞め、社会企業家になるまでを書いた本。著者のあふれる情熱と行動
力、躍動感のある文章にいっきに引き込まれます。
世界的企業の重役、人がうらやむ高給、そして結婚間近の彼女を捨ててまで、
発展途上国に図書館を作ろうと言う著者の情熱に驚かされます。また、前職で
学んだ「大きく考える」発想で驚異的な数の図書館を作っていくビジネスの才
能と行動力に頭が下がります。
情熱と行動力、無私の心で社会企業家のモデルになった彼。金銭的報酬を求め
ず、賃貸の家に住む彼の高潔さ・気高さに感銘を受けた一方、適切な報酬をも
らう姿を示すことで、あとに続く社会企業家の数が増やせるのでは、との思い
も抱きました。
本好きな一市民として、著者の活動に少しでも貢献していきたいと思います。
苦悩しながら非営利活動に励む、甘くない現実が知れる良書
何と言っても凄いのは、マイクロソフトという超一流企業のエグゼクティブの地位を捨てて、
非営利団体を立ち上げてしまう熱意でしょう。
自殺行為に等しいこの行動を著者は勿論マーケティング上で最大限に生かし、
寄付の交渉の際にも(そして本書の書名にも) 存分に使っています。
ネパールを訪れた後、知人全てにメールで献本を呼びかける等の行動力には感嘆しました。
一章に出てくる、最初に本を届けたときのエピソードには思わず涙してしまいました。
著者が慈善活動に興味が増すにつれマイクロソフトの考えに疑問を持つようになり、
遂には地位も尊敬する上司も恋人をも捨てる決断をする過程は実体験だけあって読んでいて引き込まれます。
休日返上で睡眠時間を削り、結婚や家所有など世俗の欲を捨てて、
苦悩しながら非営利活動に励む、甘くない現実が知れる良書です。