「踊るギムナジウム」のカスタマーレビュー
バカらしくて素晴らしい
6人中、3人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
4編からなるゲイコメディ集。
ゲイをキワモノとして扱っているわけではないけれど。
まぁ、ゲイ同士の恋だとか愛だとか肉欲だとか、そんなんではなく、
単にゲイとその周りの人の関係を面白おかしく描いてるって感じ。
どちらかといえば
ゲイパワーに押されまくってる気がしますが。
どれもくすっと笑える程度で
コメディと言い切るのはちと苦しいかな、と思うけど、
まぁ、お気楽な気持ちで読むには
ものすごく面白いかも。
特に『踊るギムナジウム』のあほらしさは素晴らしい。
結局メインな登場人物みんなゲイじゃん!!
主人公もあっという間に少年の虜になっちゃうし。
意味分からん。
でも面白い。
しかし自分の感情が高まると勝手に鳴り出す腕時計。
そして本音を語りだす。
その本音がほとんど男に対する恋心。
お〜〜〜い、と思わず突っ込んでしまいたくなる展開に
ふとわれに返ってくすりと笑う。
こんな変な世界、いってみたい、とは思わないけど、
こっそり覗き見て腹抱えて笑ってみたい、そう思いました。
バカらしくて笑える、そんな素晴らしい小説でした。
久しぶりに笑う。
9人中、8人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
四篇からなるゲイ・コメディ集。
なんというか、とにかく笑える。ゲイとゲイの関係ではなく、ゲイとそうでない人の関係。しかも世間一般に真っ当なほうがゲイのパワーに押されていくという構図である。
あとがきで元ネタとなった作品を著者自らばらしている。ばらさなくとも、分かる人にはわかるだろうとは思う。
それはさておき、4作のうち、2作は以前読んでいたので、それ以外の話について少し。
「実験台のエレベーター」は、不良学生山口が気になる同級生(男)桜田に告白するところから始まる。彼は桜田が好きなのだが、どうにもその感情を受け入れられず、そのいらだちを桜田のせいにする。不良ににらまれるのも好かれるのもどっちもごめんこうむりたい桜田は逃げる。追いかける山口、そしてなぜか一緒についてくる森。三人は偶然乗り込んだエレベーターに閉じ込められてしまう。
この狭い空間の中で、山口は桜田へ苛立ちをぶつけ、森が山口の感情を素直にゲイだと認めるよう説得。この場合、一番強いのがゲイを自認する森。不良の山口を言い負かす。ひたすら自分の身を案じながら、心の中で突っ込みを入れまくる桜田。まさにトリオ漫才である。実際に目の前で繰り広げられていたら、どんなに面白いか。その辺の新人漫才師より面白いのではないかと。
それから表題にもなっている「踊るギムナジウム」。「踊る」というのは何かの比喩かと思いきや、本当に踊るのである。ミュージカルなのだ。
その星では気分が高まると、他人とのコミュニケーションを円滑にするために、歌い踊るのである。何つう、おばかな発想なのだろう。実際にこんなことは考えられないんだが、森氏の小説の中では許される、許してしまうのである。だって、笑えるから。ここでもやっぱりゲイパワー炸裂。
まったくの異性愛者の男子がゲイに目覚めていく(目覚めたのか)、最後にはあんなについていけないと思っていた、このミュージカルなしきたりにもすっかり溶け込んでしまう主人公。笑える。
実際にどこかの劇団がやってくれないかと思えるぐらいだ。
最高!
6人中、6人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
森奈津子さんのひさびさのコメディ短編集がついに発売。
さっそく入手、読了しました。
いやー、笑いました。通勤途中で読んだもんでかなり苦しみましたが。
ヘテロの常識をゆるがし、それ以外のあらゆるセクシャリティに愛を
そそぎ、かつ笑いをプラスした奇跡の短編集です。
どれもよかったけど、やはり表題作が一番でした。
買って損はしないはずなので、是非どうぞ!