告白 (中公文庫)

中央公論新社 [文庫]
(2008-02)
EAN:9784122049697
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「告白 (中公文庫)」のカスタマーレビュー

魂、感じへんか?
「告白」というタイトルにこめられた町田氏の真意は明らかだ。
言葉が思考を裏切ってしまう熊太郎に「これ俺ちゃうんか?」と共鳴する者と、「なんや、よう分からん」と思う者とでは作品の意味が違ってくるのではなかろーか。
私は震撼した。町田氏には臆する事なく魂を探求し続けて頂きたい。パンクスノットデッド。
壮大でした。
町田康の作品は突き抜けた感じとおもしろい言葉遣いと、アウトローな感じが前から大好きでしたが
この作品ではそんないつもの感じもありながら、他になくシリアスな気持ちにぐいっと持って行かれた。
もっともっと深いところへ。。。という感じ。

いつものように笑うとこかもしれないけど・・・笑うに笑えない・・・。ってところもあったほど。

「本当に言いたいこと」って突き詰めて考えて行ったら、タマネギの皮を剥いたときみたいに、
結局最後はなにもなくなってしまうのか。。。

熊太郎はいつも正直に話そうとして余計におかしなことになってしまうけど、それはすごくわかる。
でも相手によっては、そんなにがんばらなくてもスルッと言葉が出てきて通じてしまえるときもあるし
それもわかる。これっていったいなんなんだろう。

潜在意識みたいな意味らしきことを「心の心」と表現してあって面白いと思った。
登場人物とその名前、河内言葉のセリフもとても面白い。
これをもし映画化するなら正味の節ちゃんはホンコンさんがいいな。
破滅へ向かう人間
1人中、1人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
まず前半にある主人公の内面描写に驚いた。俺と同じやんか!!
ここで共感できたらこの作品を大いに享受できます。
また最後の「告白」も実にリアルで感動的です。
正義の功罪
この分厚い本を一本の矢で射抜くとしたら、それは正義、という言葉。その言葉の元に全てを捧げて、そのためには、と考えたことの何度あったことか。それは今となっては中学時代の淡い思い出。
人間は結局、多分、死ぬ。もしもそれに何かを捧げるとしたら、それは功利的な幸福なのか、ともすると自己中心的な正義なのか、社会全体を見渡した上での正論なのか、それともそうしたあらゆるものが都合良くバランスよく織り混ざった何かなのか。答えは結局、考え抜いた論理にも、十人を殺す重い事実にも、道端の羊歯のような日常のふとした瞬間にもなく、自分の中の、声にならない声にしかない?
そんな答えで、声にならない、で諦められる?
諦められないから、人はときに歌い、踊り、恋をする。
熊太郎の魂よ、永遠なれ。
何度か読んで、
毎度違う自分が読んでいるようで面白い。

変わらない気持ちは
町田さんが見せるこの物語で、力強く人間を支えていくことに私は勇気づけられる。
作家をまるで親友のように感じる。
出会えて良かった。

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