「流転の海 (新潮文庫)」のカスタマーレビュー
これぞ大河小説!
13人中、12人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
この自伝的大河小説「流転の海」は、まだ連載中である。本になっているのは
4巻まで。当初は5巻で終わるはずが、どうもこのままだと7巻ぐらいまで行きそうだ。
第一巻である「流転の海」は、伸仁(宮本輝)が生まれた昭和22年から始まる。
父である熊吾は、個性の固まりのような男だ。
決して学はないのに、はっとするようなことを口にする。
宮本文学の真骨頂である「警句」にあふれた文章に、私は何度もうなった。
たしかに熱心な創価学会員である宮本輝の文学は、
意地悪な味方をすれば「創価学会思想のプロパガンダ」だと言えなくもない。
しかし、共産主義には共産主義の文学があり、キリスト教にはキリスト教の文学がある。
私は公明党も創価学会も好きではないが、
そういう好き嫌いを超越したものが、宮本文学にはあると思う。
第二巻以降、熊吾は幼い伸仁に、いろいろと語りかける。
それはある時は掛け合い漫才のようでもあるが、
人間の本質をズバリと突いた言葉に、雑音抜きでうなずいてしまう。
人間の生き様を考えさせられる好著である。
日本人全ての親必読
2人中、2人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
熊吾の親。熊吾の子。人として大切なこと。親として大切なこと。本当に大切だったことを、全ての日本人の血の記憶の中に甦らせて欲しい。親を想いながら子が、子を想いながら親が読むべき国民課題図書。
NO.1!
5人中、5人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
宮本輝さんの作品はたくさん読みましたが、私にとってはNO.1の作品です!
人物描写がとてもしっかりしているので、物語の中に引き込まれます。
熊吾はもちろん、熊吾を取り巻く周囲の人間も個性的で魅力的な人たちばかり。
続編が楽しみです。
熊吾の生き方に思わず惚れた。
4人中、4人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
敗戦から2年目、裸一貫になった松坂熊吾というおっさんが、再起を図る物語である。
このおっさんは強烈だ。やっぱりこういう人がビッグになるんだろうなと思う。
このやり手の事業家から飛び出す愛媛弁には、思わず笑ってしまう。
五十歳にして初めて子宝を授かるのだが、産まれてくる信仁という子供がまた抜けていて良い。
熊吾が出会う人それぞれのキャラクターの描写がとてもすばらしい。
大好きな本だ。
大河ドラマのような壮大な物語です
7人中、7人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
まず登場人物のキャラクターがとってもくっきりとしています。主人公の松坂熊吾が非常に魅力的です。恐らく脇役であろうその他の人々が熊吾と触れ合う時間は非常に短いものですが、それ自体がショートストーリーのようになっていて、しかも未来への連関性(この人また出てくるな!という予感)を感じさせます。根幹となる物語が非常に壮大で、「いったいどうなるんだろう?」と思いながらお話に一回幕が引かれます。現在4部まで出ているようですが、私も早く2部を読みたい気持ちでいっぱいです。決して短くないですが、恐らく読むのにそんなに時間はかかりません(非常にリズムのいい書き方です)オススメの一冊です。