もともとティーンを対象とした漫画にいい大人が文句をつけてもしようがないが、この『天上の虹』はなじむのに時間がかかった。まず、登場人物たちが後世の贈名をそのままに呼び合っていることへの違和感。御位に就いた後も「中大兄さま」「大海人さま」と呼んだり、まだ小さな皇子や皇女たちが「高市」「十市」と呼び合う。ヒロインの持統天皇こと讃良(さらら)さまはなぜか前髪をカットした現代風ヘア。おまけに額田王はなぜか老けない。最初に引っかかるとなかなか入っていくのが難しい。
けれど本作はさすが里中満智子大先生の力作、ドロドロした古代王朝の群像劇を、わかりやすく鮮やかに展開して見せてくれる。天智、天武両天皇ってまるで種付け馬のよう・・・子沢山のあまり、次の世代に諸皇子たちが成人し、それぞれ台頭してくると、兄弟親子関係がややこしくて仕方ない。
しょっぱなから中大兄と妹との禁断の愛、妻の発狂など、昼ドラ顔負けの展開で突き進む第1巻、オススメです!

里中先生、力作です。
ドラマは大化の改新から始まる