負け犬の遠吠え

講談社 [単行本]
(2003-10)
EAN:9784062121187
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「負け犬の遠吠え」のカスタマーレビュー

良薬はいとおかし
2004年の流行語大賞トップ10入りの「負け犬」、30代、非婚、子なし女性を指す言葉、
その出展元がこの酒井順子著「負け犬の遠吠え」である。

内容は当事者である本人の開き直り、自虐ネタという偏見をもって読み進めれば、
これがあにはからんや、それは単なる販売戦略であって、「世間」という呪縛からいかに逃れて幸福を追求するかを面白く読ませる本である。

そう、この本は面白かった。興味深く読んだというだけではなく、本当に数箇所で声を出して笑った。

女性には人生のグローバルスタンダードがある、とされている。
結婚して子を生し、子育ての後にゆったりとして老後を楽しむ、であろうか。
オプションとしては、仕事と家庭を両立コースもあるかもしれぬ。

このコースに乗れた女性を勝ち犬、乗れなかった女性を負け犬とあえて区別することが、
この本のスタートだ。

そう、勝ち負けが結論ではなく、議論の土台にすぎないのだ。
だから、その区分けは赤ワイン白ワインでもゆり組バラ組でもなんでも良かった。
(でも、タイトルが「白ワインの味気なさ」や「バラ組みの憂鬱」じゃわかりにくくて本は売れんわなあ)

じゃあ、何が結論かと言えば、このグローバルスタンダード=世間は選択肢のひとつであり、
どちらを選んでも間違いではない、ということにつきる。

いやいや、この選択肢には正解不在はあり得ず、グローバルスタンダード=世間こそが正解だと信じて止まない人々に対して、
酒井女子は、確かにそういう考えもございますが、両方正解という考え方もあるのではないのですかという遠吠えを記している。そう、まさに遠吠えだ。一番届いて欲しい人は一番遠くにいるのだから。

もちろん、身近な同輩負け犬にもエールを送る。それは世間に負けずに頑張れではなく、両方とも正解なのだから、二つの正解の間に折り合いをつけて生きていくのが楽しいですよ、というエールだ。

ここまでがこの本の面白さ基本編。
では応用編はというと、「世間」の呪縛は女性の幸せ以外にも、例えば、男らしさ、ビジネスルール、民主主義、環境保護やら複雑に絡み合って私たちの考えと行動を自然に制約しているが、その不自然さから如何に自由に生きるかを考える上での
ケーススタディとして使えるということだ。(ん、なんか犬井ヒロシの苦悩と自由のブルースっぽくなってきましたか?)

言い換えれば、「空気」を読まずにはいられない、それを読んで発言して行動することこそ人として正しい道だと信じる人たちと折り合いをつけつつ、如何に「空気」を利用して楽しい人生を送るかを考えるための最良の本だと言えるかもしれない。

♪負け犬フリーダム、負け犬フリーダム、ダダダダダダダダダダン♪でも雄の負け犬にはちょっぴり辛口なのは内緒やでえ、サンキュー!

http://yabounokatachi.seesaa.net/article/110024905.html
すがすがしい
私は男で、こういう本は基本的に興味ないのですが、ベストセラー作品ということと作者が私

の年に近いということもあって、送ればせながら思い切って読んでみました。

本を読んだ感想は、「これだけはっきり言えば痛快」といったところでしょうか。

通常はフェミニストや社会常識などに気を使った文章が見え隠れするものですが、そういった

配慮は一切みられなかった。

ぬるま湯に浸っているような日常の繰り返しの中で、男もたまにはこういう本を読んでみるの

もいいのではないでしょうか。

負け犬の定義は、ある程度当たっていると思いますよ。
人生の深さは30代では決められない
4人中、2人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
勝ち負けに拘るのがそもそも大人げないし、品のないこと。現在の経済システムでは女は結婚したら最後、他人の世話をするために生まれてきたようなもの。夫、子供、孫、親。自由になれるのは容姿も衰える老後。ならば独身で輝くのもひとつの生き方。ただ人間、経験のないことは語れない。説得力がないから聞いてもらえない。そして実際専業主婦をしているだけでは飛躍的に賢くならないとは思う。結婚は純粋に仕事としての向き不向きがあるし、しなくて済むものならしなくてよいし、とりあえずしてみて辞めるのもひとつの転職。最近は仕事のできる男性は包容力のある姉的女性を好む傾向が高いので、キャリア女性が絶対余るわけでもない。結局は女性のスキルには個人差があると思う。人生は最後に自分でこれでよかったと納得できるように生きればよい。真実の勝ち犬があるとすれば、それは経験値が高く他者批判をしない器の大きい女性であり、少しの言葉や態度で周りの人間を救ってくれる女性である。
負け犬というかはどうかとして冴えた筆致
 賛否両論ですが、私は面白いと思いました。
 結婚していないと即負け犬と定義するなどとん
でもないといった議論はよく分かりますが、現実
にそういったカテゴリーの人が増えているのは事
実です。

 著者の分析力と観察眼は非常に優れており、何
かを糾弾するわけでもなく、淡々と分析を書き連
ねていく内容にはうなずかされる部分が多いです。

 一連の議論には、結婚していたり子供がいる人
はむしろ縁遠く感じていて、正直どうでもいいと
思っているのではないでしょうか。売れに売れて
大きな議論を読んだ書だと思いますが、関心をよ
んだ社会の層には大きな偏りがあると思います。
バブル的な古臭い感じがしました
5人中、4人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
私は著者より一回り下なので、「あー、バブルで生きた年代の女性的だな」と思いました。

「男は仕事できる大人の女は好きじゃない」とか、「仕事しながらも育児をする女性は、一流エリートか、低収入の旦那を養わなければならないか」的な内容は、少なくとも私の周囲では当てはまりませんね。可愛いだけの女性よりも仕事がちゃんとできる大人の女性が好きな男性は沢山いると思いますし、別に中流レベルの仕事で育児をしながら共働きをしている人も多いです(私も含め)。また、バブルで3高を求めた女性とは違って、自分よりも低収入の男性と結婚することにそれほど違和感を感じない女性も多くなっていると思います。

また、高級志向な割りに、Sex&Cityの部分で書かれていた彼女の周囲の女性の恋愛感とか恋愛の楽しみ方は、以外に保守的で、幼く、その点も少し年代の古い女性達というイメージを受けました。

言い回しや文章表現は面白かったです。描かれている負け犬的な行動は、20代後半で独身子無しだった自分とは重なって面白いですが、30代としては幼いような気がしました。

ちなみに、たとえば芸能人を見ても「負け犬」なのはバブル世代のタレントが多く、以下の年齢の有名どころはそれなりに結婚したり子供を設けたりしている人が多いような。。

文学賞をとるほどのものではないと思いました。

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