家族収容所―「妻」という謎

講談社 [単行本]
(2003-08)
EAN:9784062119955
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ブックハート
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「家族収容所―「妻」という謎」のカスタマーレビュー

男社会への怒り炸裂!
34人中、34人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
この本には二つの部分が混在している。一つはカウンセリングの専門家として「共依存」の問題について客観的に考察している部分。そしてもうひとつは現代の男社会に対して著者が怒りをぶちまけている主観的としかいいようのない部分だ。私にとってはそのどちらもが興味深かった。

第二章の「夫を救おうとする妻たち」は笑っちゃうほど、私と同じだった。私自身、子供もいないし、経済的にも独立できると言うのに、DV夫とどうしても長年離婚できなかった。弁護士に相談して夫に離婚をこちらから言い渡したこともあるのに、最後の最後に、「私を見棄てないで」と自分から夫に縋りついてしまうのだ。

「世間というものは、わずか二十人くらいの知人とその背後に幻想として広がる『日本の中のひとたち』という無限の人数から構成されている」や「男同士が会った瞬間に社会的地位の上下を値踏みするのと同じように、女同士も『既婚か未婚か』『子供を産んでいるか否か』と値踏みしあう」などの指摘は、あまりに的確である。ありもしない「近代家族像」の幻想にとらわれてきたのだと思い知らされる。

「女はすでに人生が土下座だったりするから、あらためて土下座はしないが、なぜ男の世界で土下座が通用するかといえば、男は大なり小なり自分が偉いと思っているので『こんなに偉い男が女に土下座までしているのだ』というメッセージなのだろう」と著者の怒りが炸裂する主観部分も、外資系企業で働きながらも、圧倒的な男性中心社会の中で息苦しい思いをしてきた私には心から共感できる。
男性にもぜひ読んでもらいたい本
15人中、14人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
「離婚したいのに離婚できない(しない)」そうやって結婚生活を送る弊害は、女性自身だけではなく、子供にも悪影響を及ぼすことが詳しく書かれている。

女性が家族という名のコミニュニティに女性としてではなく、妻、母として縛られること、夫にすべて自分の人生を委ねてしまう、そんな一方的な結婚を作者は依存と呼んでいる。

家庭から逃れられないことを、結婚のせいにする女性は多いのかもしれない。
私は少なくともそのような結婚が、家族や子供にとって良い影響を与える訳はないと思っている離婚容認派だが、中には「離婚(離散)をしないことが全てだ」と思っている女性もいるのであろう。

結婚にしがみつくことで、子供や家族にどういった弊害が及ぼされるのかを説いている。
「結婚」は選択のひとつであって「旦那にくっついて生活をするもの」ではないということがこの本を読めばよくわかるだろう。

普段意識しない妻と夫の関係がこの本を読むと非常にハッキリと考えさせられる。
家族との在り方、男女の在り方を考えることなどない人、その在り方について悩んでいる人にぜひ読んでほしい本。

独身の男女にもぜひおすすめしたい。
男性こそ読まねば!
19人中、19人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
「ハッピー育児」と歌われた育児書を読みながら、「なぜ自分は、育児を楽しめないのだろう?それは、この子に対する愛情が足りないからなんじゃないか?」と思う母親。
夫からの暴力を日常的に受けならがら「ああ、なんてかわいそうな人、この人は病気なんだわ、私が救ってあげないと」と信じ込む妻。

そんな女性の現実と、それにたいする対策法が紹介される。
けれども、こんな卑屈な状態にまで女性を追い込んでしまったのは、こんな社会システムを作った男性であることを、忘れてはならない。
そのことを痛感させられる内容だった。

女性の苦悩を知り、その連鎖を断ち切るのは男性の気づきが不可欠。

カウンセラーである著者が鋭く切り取った、女性の人生の現実を垣間見るべし。

「妻」にとっては手厳しいかもしれない
34人中、33人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
これは、女性、特に「妻」に焦点を当てて家族幻想、結婚幻想に疑問符を投げかけている本です。
著者はカウンセリング経験から、「ふつうの家族と、暴力や虐待に満ちた家族は地続きである」という連続性を見出し、それを事例(もちろんシチュエーションは変えてあるが)を交えて明確にしています。
しかし、大概の「妻」は、そう簡単には、その座を降りようとはしません。
ならばいかに残された人生を生きるか、を著者は次のように提案しています。
それは「しのぎの生活、幻想との決別」だと。
全編、手厳しい論調に終始していますが、私は共感できました。

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