森内俊雄は悪の問題から神を追求する。
しかし、悲しむべきかな彼の創造する悪は、
道徳的な意味での罪を超えるものではない。
生々しく執拗に描かれる姦通場面の描写は、
作家が極めて常識的な人間であることを裏切り示している。
だからこそ、この程度のものを悪だと錯覚するのである。
この点、同じくこの作家の手になる『谷川の水を求めて』も
同じ謗りを免れない。
悪を描いた作品を期待する方には、
むしろ高橋たか子の作品をこそお勧めする。
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骨の火 (講談社文芸文庫)講談社 [文庫](2004-11) EAN:9784061983878 価格:¥ 1,365 売り上げランキング: 662,368 位 通常3~4日以内に発送 |
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ユーズド/良い コメント: 2004年第1刷。カバー背にわずかな微ヤケが見られますが、その他は折れ、書き込みなどなく良好な状態です。 |
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ユーズド/ほぼ新品 コメント: 第1刷 |
単なる姦通小説
重々しいです神が選んだら、そのしるしは決して消えることはない。
そのことを熟知しているのであれば、逃げようとしても神の手からは死んでも逃れられないのだから、謙遜に神に祈り自分をおゆだねすることをなぜしないのだろうと、なぜ回心しないのだろう、なぜ、死さえも自分で計画的にしかも苦しむことの無い方法で選び地獄の道を歩んでいったのだろうと疑問に思った。
ところどころに、キリスト教的に興味深いことも書いてあって楽しめるところもありました。
選ばれた人間の骨の中には、神の愛の炎が燃え盛っていて、神の存在から逃げられないし受け入れていくしかないのだということを私はあらためて痛感した。
知られざる佳作解説に、主人公を巡る父の影がいくつかあると出ている。カソリックに入信することを止めた実父、そして家庭教師先の雇い主であり、終生、彼につきまということになる代父・藤沼。が、この小説中、父として主人公にまつろう一番大きな影は、聖なる父、キリストそのものではなかろうか?