和田の130キロ台はなぜ打ちにくいか (講談社現代新書)

講談社 [新書]
(2005-07-20)
EAN:9784061497962
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「和田の130キロ台はなぜ打ちにくいか (講談社現代新書)」のカスタマーレビュー

努力家投手の軌跡に学ぶ
1人中、1人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
早大入学当時は球速Max129キロだった和田はほんの3ヶ月ナ140キロ台が出るようになったそうだ。
本書はなぜそんな急激に球速が増したか、平均130キロ台の球なのにどうして打者には速く見えるのかを分析しています。
ジャイロがどうとか余計な説明も散見されますが、和田が努力家で野球に対していかにストイックかを知るには非常に面白く読めました。
トンデモにして好著
5人中、3人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
青春ドキュメンタリーとして好著、という評と、物理の解説はちょっと、という評が交互に並んでいるが、じっさい読んでもその通り。

物理については、アリキタリとか浅いとか物足りないとかではなく、ムチャクチャだと思う。
◆回転が多いと力の及ぶ範囲が分散するからバットに与える衝撃が弱い、つまり軽い、と書いた直後のページに、回転が多いと回転のぶんバットに与えるエネルギーが強い、だから弾きがよい、つまり軽い、とか平気で書いてある。
◆回転数が多い投手の双璧として和田と松坂を挙げるが、和田の被本塁打の多さが回転数の多さの証明、と言う一方で、松坂の被本塁打の少なさには言及しない。
◆無回転の130キロを打つと「野球経験者なら即座にお分かりになると思うが」「バットを持った両手にかなりの衝撃があったはず」とあるが、「無回転の130キロ」なんて杉下茂さえ投げてない。実在するとしたら超魔球だ。「お分かりになる」わけがないだろう。著者はいつどこで「無回転の130キロ」と対面したのか。したとして、その超魔球を自在にジャストミートできたのか。
◆謎は他にもいくつもあるが、それよりなにより、和田とまったく無関係の「ジャイロボール」に6ページを費やす一方で、「回転が多いとなぜ初速と終速の差が小さくなるのか」について、なんと、一言も触れられない。

しかし「科学を標榜した荒唐無稽」の1例だと思って読めばばおもしろいと思う。実際に私はこれを書くために何度も繰り返し読んで繰り返し考えた。何度も繰り返し読みたくなる本なんてそう多くはない。さらに、分量的に大半は青春ドキュメンタリーであって、そこは好著なのだ。というわけで、個人的にはお買い得でした。
一人の青年の成長物語
11人中、11人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
評者はホークスファンであるので割り引いて読んでもらう必要があるかもしれないが、本書は「和田毅」という青年の魅力を縦横に語った良書である。早大野球部に入って「129キロの球しか投げられない」という「現実」に直面した和田青年が、生涯のパートナーとなるトレーナーと出会い、科学的練習とたゆまぬ努力で日本を代表する投手に成長していく物語は、野球マンガを地でいく「友情・努力・勝利」の物語である。確かに「なぜ打ちにくいか」という科学的解析は掘り下げが足りないので、タイトルはいささか誤解を招きやすいかもしれない。しかし、一人の青年の成長物語として読めば、十分に面白いと思う。
新しい知見は何もない
37人中、30人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
本書を読んでも題名に対する明確な回答は得られない。また、筆者が回答として提示していることは、すでに様々なメディアで取り上げられてきたことであり、新しい知見はない。題名を信じて購入すると拍子抜けになる。あくまで和田投手の球歴をたどるインタビュー集として購入されたほうがよいだろう。
本書の中で、筆者はいくつかの仮説をたてている。これが仮説である以上、それを論証しなくてはならないのだが、おそらく筆者はそのことに気がついていない。一例をあげれば、「和田のボールの回転数が多いため、打ちにくい」という回答を提示しているが、実際に和田のボールの回転数を計測しているわけではない!!和田は、投手成績のわりに被本塁打が多い→回転数の多いボールはホームランになりやすい→だから和田のボールは回転数が多く、パワーピッチャーの松坂と同等である と論旨を展開しているが、これが論理的でないことは一目瞭然であろう。回転数の多いピッチャーはすべて被本塁打が多いのか?いくらでもつっこみようがあるくらい、おそまつである。厳しい書き方になるが、筆者があたかも科学的に証明しているかのような書き方をしているため、あえて苦言を呈させて頂く。
一方、巻末にそえてある和田投手の早稲田大学の卒業論文は、実にしっかりした仕事である。この20ページを読むためだけに本書を購入してもよいくらいである。プロのライターの文章よりプロ野球選手が書いた卒業論文の方がよほど科学的とは・・・。
本の内容が表題への答えになってない
16人中、12人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
なぜ打ちにくいか、という問いに対して内容が答えになっていない。

内容の8割が和田選手の野球人生の紹介に費やされており、これが謎解きにまったく全く関係が無い。和田投手という個人に全く関心の無い私にとっては無意味なコンテンツであった。

で、肝心かなめの「なぜ打ちにくいのか」に対する答えは、イマイチ歯切れが悪い。

一言で言うと、ピッチャーの手元を離れるときには130キロ台だが、あまり速度が落ちないため、バッターの手元で伸びるように見え、どうにもタイミングが狂う、ということらしい。

なるほど。この点は確かに科学的なのだが、逆に言うとここまで。なぜそれが可能になるのか?という点について「僕はこう思う」という程度の、まあ言ってみれば飲み屋でオッサンが語る意見程度のものでしかなく、まったく検証になっていない。

どうも著者に言わせると回転がすごいから、ということらしいのだが、回転がすごいとなぜ初速が落ちないのか?がよく分からないし、そもそも回転がスゴイ、ということについて何の証明もなく「キャッチャーがそう言っている」「ピューと音がする」という程度の、なんというか、幼なすぎて苦笑してしまうような意見なのである。

謎解きの答えは上の文章で100%なので和田投手の人生を読みたいという人はどうぞ買えば、という感じでしょうか?

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