二つの殺人事件を捜査しているうちに、事件の広がりが非常に大きくなってくる。当初は、日下刑事の叔父にあたる私立探偵の失跡から事件が始まり、ミステリアスで面白い。表題の12×4の謎解きに至る経緯も、なかなかのものだ。しかし、事件は大会社内のゴタゴタ、組組織、ニゴロブナ漁の久助ジイを巻き込む形で、複雑に発展してゆく。終盤のシーンも手に汗握る展開だ。読後感も爽やかだ。
詳細な点を取り上げれば、いくつかの疑問点が残る。
しかし、著者の筆は、事件の検証の整合性よりも、
物語としての成り立ちをより重視する。
著者らしい作品として、大変面白い。

錯綜する人物関係
良くわからないエンディング