巨人軍論 ――組織とは、人間とは、伝統とは (ワンテーマ21)

角川書店 [新書]
(2006-02-10)
EAN:9784047100367
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「巨人軍論 ――組織とは、人間とは、伝統とは (ワンテーマ21)」のカスタマーレビュー

近代戦は総力戦である。野球における名指揮官の戦略戦術論。
ノムさんの教えです。
ただ売って、投げれば良いわけではない。
4番は3割40本打てばそれで良いのか?彼は違うと言い切る。そこには理に適った
戦い方があり、哲学がある。
野球とは一見かけはなれた人間性との関連性を説きながら、巨人のV9の謎を明かす。
必然の理由の数々には、他の名著と全く同じメッセージが幾つも込められていました。
バンドとは何か
4人中、1人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
 野球は奥が深いですね。考えてプレーをするかしないかは、仕事にも繋がり
ます。野球でバンドで二塁にランナーをおくるときに、バンドした球をどこに転
がすといいか、一塁側か、三塁側か考えてバンドする人と、ただバットにボー
ルを当てるだけじゃ違いますね。
 仕事もただコピーするのと、コピーしてどのように書類を綴じて何時まで書類
がいるかを考えて仕事するのでは大きく違ってきます。
 ただ、バンドすることでも頭を使い続けていると、何年かすると結果は大きく
変わってくると思います。 
 南海、ヤクルト、阪神、楽天、野村さんて本当にすごい方です。
失墜の秘密
9人中、6人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
2008年シーズン開幕後。

巨人の連敗を眺めていると、組織のあり方を考えさせられる。ラミレス、グライシンガーをヤクルトから獲得し、横浜からはクルーンを獲得した今シーズン。セリーグのライバルチームから4番と先発投手、抑え投手をそれぞれ獲得した巨人は、専門家の間でも、ぶっちぎりの優勝を果たすだろうといわれていた。

昨年、リーグ制覇したのにも拘らず、巨人は”お得意の”強引な補強を敢行したのである。傍目から何を焦っているのだろう?と疑問に思うほど、彼らは”何かに”急いていた。

昨年、中日にクライマックスシリーズで簡単に敗れた。リーグを制覇したのにも拘らず、短期決戦であっさりと。その姿に彼らの組織としての本質が、晒されていたように私は思う。

本著で野村氏は言う。どんなチームでも、偶然に一回は優勝することはある。しかし、二連覇、三連覇をしようと思えば、偶然では続かない。適材適所。選手が各々果たすべき役割を自覚し、四番やエースといったチームの要が、率先して他の選手へ良い影響を及ぼすような姿を見せる。様々な条件が揃ったときに初めて、チームは組織として機能し始めるという。

その鏡が、V9時代の巨人であった。

巨人が失墜したのは最近の頃と思われている風潮がある。しかし、89年・90年(共に藤田元司監督)以降、巨人はリーグ二連覇を達成していない。つまり、野村氏の言う”組織としての機能”を果たしていないことになる。それは今から19年ほど遡らなければならない出来事なのだ。決して、最近になって崩れたわけではない。

崩壊のキッカケは様々だ。FA導入や逆指名制度導入により、チームバランスが大きく崩れた。選手や監督はフロントを見ながら、フロントは読売の会長を見ながら、各々野球に携っている。結果的にグランドの上には薄いプレーしか残らなくなった。それに加えて、野茂やイチローが切り開いたアメリカ・メジャーリーグの風が、不動の四番であった松井秀喜の離脱を生じさせ、巨人は息の根を止められたと言える。

更に痛いのは、最後の二連覇であった89年・90年シーズンに台頭してきた遊撃手・川相昌弘を中日に手放してしまったことである。堅実な守備や犠牲バントの妙技は、巨人に受け継がれることなく、選手として、コーチとして、中日へと注がれてしまった。結果、巨人は”適材適所”という言葉を失ってしまう。

川相選手の2004年中日ドラゴンズ(監督・落合博光)への移籍以降、中日はリーグ優勝2回、2位2回を成し遂げている。昨年は、クライマックスシリーズで巨人を、日本シリーズで日本ハムを破って、悲願の日本一を達成した。川相昌弘氏のチームへの効果は、計り知れないものがある。いまや常勝という言葉を掲げられるのは、巨人ではなく、中日の方かもしれない。

本著は、その失墜の秘密を、素晴らしく明解に綴ってくれている。
ノムさんが今の巨人を冷静に分析
4人中、4人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
現東北楽天イーグルス監督の野村克也氏が、自身の過去を振り返りながら客観的な立場から現在の巨人軍を分析しています。

序盤はV9時代の巨人軍の野球のあり方について、そして中盤からはかつての巨人軍が、日本球界にとってどんな存在であったか、そして終盤からは、現在の巨人軍が低迷してきていることについて分析されています。各章ごとに、野村監督の、選手時代、ヤクルト・阪神監督時代の経験も踏まえた上での精神論的な話も交えてあります。

この中から、野村監督の野球に対する飽くなき探求心と、野村監督が理想とする野球のなんたるかを感じ取ることができました。巨人ファンでなくとも、野球が好きな方にはオススメの一冊です。
まさしく組織論ですね
5人中、5人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
テレビ番組で野村勝也が語っていることに興味を持ち、読んでみました。
野村の巨人に対する思いが、野球への考え方に影響を与え、さらに、それが組織論に練りあがっていった様子がよく分かりました。相当、あこがれていたんでしょうね。
野村が目指していたV9巨人軍を率いた、川上哲治の著作が読みたくなりました。

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