冷静と情熱のあいだ―Rosso (角川文庫)

角川書店 [文庫]
(2001-09)
EAN:9784043480036
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「冷静と情熱のあいだ―Rosso (角川文庫)」のカスタマーレビュー

ダラダラしている…、と私も思ったな
他の人のレビューに、ダラダラしているっていうのがあったけど、同感。途中で挫折することって少ないんだけど、これはダメだったなあ。三分の一くらいまで読んで、あまりの展開の遅さにイラっとして放り投げてしまいました。
情熱の赤
冷静と情熱のあいだ。
辻仁成さんと江國香織さんの別れてしまった男女の10年の物語をそれぞれの視点で描いた
同名タイトルの同時執筆作品。

私は江國さんの作品から読みました。
あおいという女性像は、深い湖のような静かさと青白い炎の両面を合わせ持っているような、
江國さんらしいキャラクター設定だと思いました。
あおいには海外で暮らしていたこともある江國さん自身も混ざっているような気がします。

同時執筆という実験的作品がどうなるのか興味津々で読みました。
実際の恋愛も別々の人間が出会うところから始まるわけで、実際の恋愛に近しい形で執筆がなされたのだと思います。
現実も二人で一つの人生を生きていても、そこに二つの物語が生まれるのだと妙に納得しました。
実験は成功だったと思います。
江國香織と辻仁成の実験作。軍配はやはり江國香織。
1人中、1人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
江國香織と辻仁成がともに、主人公の「あおい」と「順正」の立場で書き上げた恋愛小説。二人の異なる作家が、一つのストーリーを同時進行系で書いてゆくという、非常に危うく実験的な作品ですが、男の視点、女の視点がとてもはっきりしていて、面白かったです。私は先に青、次に赤をよみましたが、やはり江國香織という天才的な作家の、心の描写のまえに、辻作品はストーリーテラーになってしまったという印象でした。けっして、江國さんのベストとはいえないと思いますが、なかなかこのようなかわった作品に接することはないので、一読されることをお勧めします。ただ、映画は駄作ですので、見ない方がいいです。大根役者二人のせいでムードぶちこわしですから。
一つの愛に彷徨う二人の10年の物語
私はRossoを読んでからBluを読みました。この〈赤の物語〉のおかげで江國香織さんという類稀な作家に出会えて良かった。江國作品に一貫する叙情的で今にも感情が堰を切ってあふれ出し泣きだすような文章は、多分本作が最高ではないでしょうか。特に風景描写が素晴らしく美しい。 “また雨になりそうだ。木々の緑が風に枝ごと一斉に揺れる。不穏な音、水を含んだ空気の匂い。うす墨を流したような風の流れるミラノの街”“トルマリン色の朝”“午前二時のお風呂場は夜と湯気の匂い。私は途方に暮れて泣きたい気持ちになってしまう。こんなにそばにいるのに、こんなにちゃんと暮らしているのに” 江國さんは雨がとても好きらしく、どの作品にも必然的に雨の描写が書き込まれている。私は胸の中いる〈誰か〉の代わりに惰性で別の人を有するという生き方が大嫌いだけど、主人公が最後の最後できちんとそういった物事に決別して一人になったことは良かったと思う。一人になる事で真に自分がどうすべきかに気付き走り出す事が出来たのだから。男性側の視点で書かれたBluは辻ファンでない限り好きにはなれない。本当は重いのに努めて軽く生きようとしているあおいに比べ、〈青の物語〉で描かれる順正は重苦しく何処までも後向き。これならドゥオモでいっそ出会わなくても良かったのでは、と思えるようなネガティヴ指向の男性に感じる。二人とも心に住む愛する者の面影を求めて今傍らにいる恋人に傷を負わせてしまう同類の人間であり、その過ちに気付くのに10年の月日を要した。そんな愚かな部分も含めて「冷静と情熱のあいだ」の曖昧さを私は好きだと思う。一度は読んでみて。
生涯の1冊
主人公あおいのもどかしい恋愛観人生観も、人間の本質を見るようで印象に残る1冊でした。
ストーリもさることながら、イタリアの雰囲気が手に取れるような描写には、いつも心が旅をします。自分的には、何度読んでもあらゆる場面が心に響く1冊です。

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